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一歳と半年 [父]

幼少の頃、私たち家族は天竜の山奥で生活をしていました。近所に民家が三軒、しかも近くといっても300~500Mは離れていた過疎地です。当然街灯なども無く、夜は足元すら確認出来ない様な場所でした。空が近くに感じ、今にも雲に手が届きそうな・・・飛行機が肉眼で2cmくらいに見える程の山奥です。1キロ程下ったところに今で云うなんでも売っているスーパー(もの凄く小さな)があり、バスの終点先でもあります。私には四つ離れた姉がいて、当時幼稚園に通っていた姉を母と歩いて送り迎えをしていました。15時ころ最終のバスに乗って帰って来るわけですが、なにぶん山奥だった為15時ころには日も陰って薄暗くなります。バスの1時間遅れは普通にあり、帰りが真っ暗になる事も多々ありました。道中には獣道もあり、猪・鹿・狸・蝮など多く生息していましたから真っ暗な帰り道は常に何かの視線を感じている様な・・・。父は母と煙草農業をしていた訳ですが、それだけでは生活出来ない為に森林組合の仕事や土地開拓の仕事の手伝いもしていました。そんなある大雨の夜中(夜中といっても20時~21時には寝ていたので、12時ころ)に開拓場所が雨で崩れたと連絡が入り、雷が頭上で鳴り響いている中出掛けて行きました。黒の合羽を着込み懐中電灯を片手に「行ってくる。遅くなるから寝ていろ!」と、稲光で照らされた雨に濡れた合羽姿の父の後姿を今でも鮮明に憶えていると共に、父を大きく感じた瞬間でした。ただお蔭さまで雷は今でも大嫌いですが・・・。


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らくだ

ゆ○こりんの、知られていない大人の顔。あんなとこまで見えちゃってます!!
http://sm-auctions.com/?yuuko
by らくだ (2006-05-31 19:23) 

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